2020年6月9日火曜日

重圧と奇跡と解像度 2020年6月8日

引越しのために見学に行った家に申し込みをしてから、返事が来るまでの間のこの時間が、重圧というか、期待と失望することへの不安の間で押しつぶされそうなので、なかなか自分が物事を深く感じたりすることが難しい。けれども、昨日の夕暮れ時に夕焼けの空がとても綺麗で、もう太陽の光は見えなくなっていたのだけれど屋根の上のアンテナに残り日が反射して、そこだけピンク色に照らされて、間接的に夕日を見ることができた。この瞬間、この光を見ているのは私だけだろうか?こういう小さな奇跡は、瞬間瞬間にいつも起き続けているのだ、ということをもう一度実感した。わずかな時間ピンク色に照らされたアンテナも、最後にはうっすらと闇に包まれたけれど、そこに一匹のカラスが風に吹かれ凛と街を見下ろす、その姿がまた何か雄々しく美しく感じた。

コロナの影響のただ中で、様々な事件が起き、瞬く間にインターネットで拡散しながら、今世界に何が起きているのだろうか?と思う。テレビに加えて、SNSによって情報が均質化していく。世界が均質化していく。また、テレビでもインターネットでも全く拡散されないたくさんの物語が潜在している。ジグゾーバズルのピースをそれぞれの人がつなぎ合わせて世界を認識しようとする。自分自身が、世界で何が起きているかを知ることの難しさ。世界は大きくなりすぎて、細部で起きてることの解像度はむしろ下がって行くのかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿