2012年3月16日金曜日

民俗芸能調査クラブ 発表終えて

民俗芸能調査クラブは、リサーチによってアーティストの手法を見出すための潜在的な力を高める目的があった。芸能を観察して実験に落とし込むことで、経験型の問いを投げあってきた。実験に落とし込もうとするときに、自分の問いが曖昧であることをみんな突きつけられて、何度も問い直しながらやってきた。
 今回は最後の発表だった。参加してくれたメンバーは、それぞれに問いのポイントを追いつめて行く手腕を手に入れつつあると実感した。それが個人的なものであっても、追いつめられてくると、とても普遍的な問いを投げかける実験となる。またそこには正解というものも存在しない。そういった意味でとても開かれた場が生まれるのを目の当たりにした。お客さんとして見に来てくださった方々も、実に多様な、それぞれに逆の意見や感想も出て、しかもそれらが悪い意味で感情的な空気を生むこともなく、抑圧し合うこともほとんどなかった。「違う」ということがこんなにポジティブな作用をもたらす場というのは本当にめずらしいと思う。翌日、私は久しぶりにとても満たされた気持ちで朝を迎えた。そして、実験というものが「メディア」としての役割を果たすと気付いた。それは、決して作品作りの前段階などではなく、全く別の役割を担うことが可能な新しい「メディア」となりうる。作品の上演という形態では不可能であったことが可能になる。今回の経験は、私の活動にとってとても大きな分岐点になるだろう。

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