生まれて初めて署名活動というものをやりました。
「玄海原発の再稼働に関して糸島市の同意見を求める署名」というものです。
しかも戸別訪問しました。もう、いろいろ嫌な記憶がたくさんやってきて始めるのに勇気が行った。例えば、店の宣伝をするバイトでやった戸別訪問とか、だいたい嫌がられるし、自分でも逆の立場だったらいやだと思うしとか。また、宗教の勧誘や販売で来る人の必要以上に流暢なしゃべりとか、一方的に質問を浴びせられたりとか、話を途切れないように続けざまにしゃべったり質問したりを織り交ぜたりとか、もう、本当に嫌な記憶がいっぱいなので、個別に訪問した時まずは怪しまれ、疎ましく思われるのは分っていながら行かねばならないわけで。
でも、無条件に話を聞いてくれるお年寄りというのはやっぱりいるのですね。そして、ご自身のお話を聞かせていただける。また、糸島の中でも原発20キロ圏内に近い場所の方々は、内心怖いと感じていたり、ない方がよいと感じていたり。でも、反対することへの精神的自主規制がとても大きく、誰かに見張られているように感じる空気感というものはやっぱり感じました。そんな中、大声で「原発はなくてよか!」と家族全員のお名前を書いて下さる方もいらっしゃる。もともと、原発に関していろいろな対話ができるような状況をつくろうというための署名でしたが、やっぱり「なくてよか」の人は話を聞いてくれるし、「それについて考えたり話したりはしない」というスタンスの人は話すキッカケというのがない、というのが現状だなと思いました。でも、小数派の人と邂逅する瞬間というのがやっぱりある。そういう瞬間のためにやる価値があると感じ、土地に関して私なりに何かやってる、繋がっていこうとしている、そういう実感がはじめて持てた一日でした。地域の行事とはまた少し違った、土地との愛情関係とでも言おうか…。もしかしたら土地というよりは「私たちという感覚」みたいなものを少し感じたということかもしれない。少しだけど、とても強い感慨があります。
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