2018年9月5日水曜日

ベルリン日々の問い 10 融通の効かないところ

日本に一時帰国すると、日本の人たちがどのくらいお互いに気を遣い合っているかがわかる。それは時には優しく、時には過剰で、お互いにお互いの首を閉めてしまうような場合も見受けられる。けれども、お互い自分い厳しくすることでトラブルが避けられているところは多々あるように感じる。というのも、ベルリンでは、例えばアパートを借りる時などに借り手も制限がなければいくらでも人を呼んだり泊めたり、騒音を撒き散らしたりしてしまうことがあり、そうなると貸主は徐々に厳しく制限をせざるを得ない。そんなふうに、なんでこんなに融通効かないのかな?とかなんでこんなに厳しいのかな?というルールもたまにあるのだが、その裏では、そうしないと図々しい人がとんでもなく図々しくしてしまう、という前提があるのかもしれない、と思ったりした。例えば、保険や何かの会費など、振り込みが遅れると滞納金や警告などが厳しい。この場合、お互いにお互いの立場に立ってバランスを取る癖ができていればお互いに甘えすぎたり厳しくしすぎたりでギスギスしたりイライラしたりすることを避けられるんじゃないの?と思ったりしてしまう。とはいえ、それぞれ国のバランスの取り方というのがあるのだろう。それが違うからといって、文句は言えない。慣れるしかない。慣れながら観察して、対応できる領域を広げるしかない。そうじゃないと、不安になったり、イライラしたりしてしまうから。せっかくなら楽しみたいし味わいたい。

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