2015年4月27日月曜日
「15年の実験履歴」制作日誌01
最初の作品アイデアを試したあと、それを一度壊すといういつもの儀式を終え、やっと第二案に向けて動き出す。
自分が書き溜めていた大量のメモは二度と見返さないと思っていた。それをひとつひとつ見ていると、そのとき自分がどのくらいの深さに潜って観察したり思考したりしていたのかが見えて来る。と同時に現在の私がそのときの私の中に潜って行くという作業でもある。潜水するのは疲れるけれど抜けられない。こういう作業が好きなのだろう。作品制作以外に周りで起きていた事、景色もうっすら見えて来る。メモ帳が役に立つときが来るとは。まだ役に立つとは限らないが。メモの途中で「インターネットで日記を公開する人が増えている。変化の兆しなのか?」といった文章もあって、この数年自分も日記的なものをこうやって公開してるよ、って思う。書いていた時点では想像すらしていないのだろうに。作品を作り始めた96年当時はインターネットも普及したてでまだやってない人の方が多かったのだろうし、この時代の変化ってすごいなと思った。これから潜ってるだけじゃだめで、遠くから眺めたりいろいろな視点を持って作品に取り組もうと思った。
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